一目置かれる入学式の着物
入園式、入学式に着る母親の着物についてまとめました。少し前に比べて、入園式入学式で着物を着るママが増えています。失敗しない着物の選び方や、黒の絵羽織、こなれ感のある着物の着こなし方など、母親の着物コーディネートについて気になることを。忘れがちなサブバッグの選び方もポイントですよ。着付けを習っているのなら入園式入学式で着物デビューするのも良い機会です。
入学・入園式で着られる着物の種類
着物には区分があって、区分ごとに「格」があるとされます。その場のシーンにふさわしい格の着物を着るのが常識とされ、ふさわしくない着物では礼儀に欠くとされます。例えばジャージ同様、浴衣で入学式に参加するのは褒められません。
以下は入学式や入園式に着て良いとされる着物の種類です。
訪問着
ぼかし染に友禅の訪問着
略礼装着として一般的な着物です。古典的な柄やモダンな抽象柄、豪華な絵柄など種類が豊富です。着物で入園・入学式に参加するのが一般的だった時代には、20~30代前半のヤングミセス向きとされました。当時の入園・入学児の母親といえばこの世代が多いものでした。
付け下げ
牡丹の刺繍の附け下げ
模様が少なく、訪問着よりも略式とされます。訪問着よりも落ち着いた印象の柄が多いので、卒業式・入学式には最適とされます。
色無地
ちりめん色無地
お茶を習っている方なら、お持ちかもしれません。白黒でない色の、無地の着物です。帯を変えることで着られるパターンが広がります。もし着物の色が地味だったら、帯を明るい色にすると入園・入学式にふさわしくなるでしょう。一つ紋か三つ紋がついていると格が上がるとされ、改まった席でも通用します。
江戸小紋
万筋の江戸小紋
小紋は染めの代表的な着物で、総柄の細かい模様の着物です。着物全体に同じ模様が繰り返されているのが特徴です。本来は礼装として適さないとされる小紋ですが、渋い色調の江戸小紋は卒業式・入学式でも着られます。
着物に慣れた方でないと入園・入学式にふさわしい着物の選び方には迷いますね。和装に詳しい方や、レンタル着物なら店員さんにアドバイスを聞くと安心です。もし着付けを習っているのなら先生に相談すると良いでしょう。
入園・入学式で和服を着こなすポイント
現代では入園・入学式で着物を着る人は少数で、着ているだけで目立ちます。ですから悪目立ちしないというのが着こなしのポイントです。なるべく落ち着いた、柔らかい色合いを選ぶ方が、オシャレな「こなれ感」も出ます。入園・入学の主役はあくまで子供たちであることを念頭におきましょう。
黒の絵羽織は?
以前は入園・入学式というと黒の絵羽織が定番でしたが、今は黒の羽織を着る方は多くありません。
最近は羽織りの色をもう少し華やかにして、着物の色と合わせた色無地の紋付羽織をコーディネートする方もいます。また羽織りを着ないで帯付きにしたり、羽織りの代わりにショールを着物に合わせることもあります。
入学式の着物バッグは?
着物に欠かせない草履や和装バッグなどの小物類は、あまり目立たないものにするのが無難です。しかし実際はバッグと草履がセットで販売(またはレンタル)されているため、選択の幅が狭いでしょうから、キラキラしすぎないことを目安にコーディネートしましょう。
サブバッグに注意
入園・入学式は配布資料や道具が多いためサブバッグが必要です。サブバッグが着物とそぐわないとせっかくの和装が台無しになりますから、サブバッグにも気を使いましょう。
キティちゃんやディズニーなどキャラクターグッズや、あまりに目立つ色柄は避けましょう。
また普段使っているようなショッピングバッグも避けたほうがよいでしょう。正式な式にくたびれたバッグでは失礼ですし、きっちり着付けした和装とはそぐわないものです。
着物と帯のコーディネートの基本
着物と帯のコーディネートの基本は「反対の組み合わせ」です。着物が濃い色なら帯は淡色、着物が多彩な色使いなら帯は単彩とします。素材も帯と着物は違うタイプの組み合わせをします。また、半襟や帯揚げ、帯締めなどはコーディネート全体からすると小さな部分ですが、着物姿の全体の印象に関わります。
着物姿全体の印象が派手、奇抜にならないように上品に組み合わせるのが入園・入学式にふさわしい着物の選び方です。いずれにしても成人式とは違い、目立つが勝ちではありませんから、上品で落ち着いた印象を大切にしましょう。
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