残暑に着物を涼しく着る3つのコツ
残暑の9月も着物を楽しむには?夏の後、秋の前にあたる残暑の季節は着物の色や柄、小物の使い方がコツです。絽から単に変えるタイミングについても、伝統の基本とここ数年の現状から考えてみました。無理なく暑苦しくなく、涼しげに秋らしさを感じたいですね。
残暑の着物の暑さ対策
残暑の暑さ対策は、盛夏と同様です。着物を涼しく着るためにあしべ織の汗取り襦袢を着たり、肌着代わりにクール素材の下着を着たりと、どなたも涼しくすごく工夫をしていると思います。
残暑にできる特別な暑さ対策といえば、秋らしさを感じさせるコーディネート!夏も終わって秋がやってくるんだ…と思わせる着物コーディネートがそのまま、残暑の暑さ対策になります。着て暑苦しくなく、かつ秋らしいコーディネートというと難しいのですが、真夏と異なる着こなしができるとうれしいですよね。
残暑の着物のコツ
でも具体的な方法は?残暑の9月でも薄物を着て違和感のないコーディネートのコツを3つまとめました。
色使い
残暑の頃なら真っ白な色はそろそろ片づけましょう。秋を感じさせる落ち着いた色合いがいいですね。私は9月の日差しは黄色がかって見えて、着物に限らずTシャツでも真っ白の色は風景に映えないように思えます。
白地にバラの絽着物
これだけ真っ白な着物は残暑には向かない気がします。
最近は夏の期間が長くなり、残暑の期間もずれ込んでいる印象です。まだまだ真夏!という9月なら、小物から秋色を取り入れるのも方法です。例えば絽の着物と帯にかごバッグでも、帯留めをぶどうにしてみます。
この絽の着物に…
こんなぶどうの帯留めをしてみます。絽着物のバラ柄は通年ですが、ぶどうの帯留めで秋の季節感を出せます。
暑くない!秋の衣替えのポイント
残暑に秋着物のコーデにするポイントは、小物から変えること!絽の着物を単着物にすると暑苦しくてたまらないのですが^^;小物を秋物にするのは着心地に影響ありません。
モチーフ
絽の着物や帯、小物でも、モチーフを秋らしく変えれば残暑の着こなしになります。七夕柄は夏着物のモチーフですが、秋の気配は感じられませんよね。
虫や薄、紅葉などが秋らしい柄です。お月見を意識してうさぎの帯留めをすると、着物コーディネートのアクセントになります。
着付け方
着付けは襟元をやや深く開け、衣紋も多めに抜くと軽快さがでます。さっぱり軽めに見える着付けだと暑苦しく見えません。
絽から単にする時期
着物
基本的は絽の着物は8月末まで、許容ラインとして9月初旬…といわれますが、9月1日から絽をやめて単の着物にするのは暑いです!近年の気温から考えると着心地が良いとは言えません。それに一般の洋装の人とのバランスもあります。
着物の本人が秋を意識しても、洋装の人に「暑そう!」と思われては涼しい気持ちを届けられませんね。シーンに合わせて、周囲の人から違和感を感じられないようにすれば良いと思います。
長襦袢
下着は安心して下さい、9月末でも絽の長襦袢で大丈夫です。麻の長襦袢は8月末までとされますが、これも着物に合わせて変えていけばよいのではないでしょうか。
半衿
半襟は絽縮緬でも絽塩瀬でも9月いっぱい使えます。刺繍の半襟もありますが金魚や花火は避けて、秋草などにすると季節の変化を楽しめます。
刺繍糸が明るすぎない紫色なので秋の雰囲気が伝わります。
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★★★☆☆